2019年、新年のご挨拶

みなさま、明けましておめでとうございます。
旧年中は多くの方に支えていただき、改めて感謝申し上げます。

弊社では商業印刷、および革小物など雑貨の製造販売を主な業務として行って参りました。特に印刷は祖業であり、60年以上取り組んできた事業です。しかし、時代の流れとともに商業印刷の役割は変化し、特に2010年以降の変化は大変激しいものがあります。

商業印刷というのは、作られた印刷物が機能を果たさなくなれば事業そのものがなくなるということも意味します。例えば受発注の業務が電子化されれば納品書は不要になりますし、カルテが電子化されれば医療関連で必要だった用紙が不要になります。日常生活で紙に触れ合う機会はレシートかDMくらい、という方も増えているのではないでしょうか。

さまざまな事業体で、効率化のために紙が減っています。紙を必要とする場面でも、手元のプリンターで出力すれば終わり、という場面も増え、あらかじめフォーマットを用意するための印刷が求められなくなっているのは肌で感じます。

ネット印刷の普及が町の印刷屋の脅威になっているという風潮ですが、ネット印刷のお陰で印刷業者が今までオープンにしていなかった価格の部分を一般の方にわかりやすく解放したという大きな功績があるとも考えられます。価格が下がったことで、結果広告物や保管用、その他印刷物を気軽に安く作れることで、紙と触れ合う機会を保っているとも言えます。インターネットの時代は中抜きの時代でもあるので、私たち町の印刷屋もその存在価値を時代に合わせて変化させる必要があります。

昨年12月にアナウンスしました「ロンド工房のアトリエ」事業について、ものづくりコワーキング を標榜しますが、おそらくメインはオンデマンド印刷の持ち込み解放になるかと思います。急ぎの印刷や仕上がりの色のチェック、少部数のカラー中綴じ冊子作成など、一通りのことをその場で自分で作れるようになれば納得して制作できますし、こちらも人件費を省けるので最低限の利益を乗せるだけで提供できるようになります。16ページA4の冊子を100部作るのに、3時間あればとりあえず製本まで形にして持って帰れるのであればニーズがあるかと。業者として請け負うのではなく、あくまでもフォローをする形で来場された方が自ら製作を行うお手伝いができれば、お互いに納得して紙を使ったビジネスを続けられるのではないかと感じています。

コスト部門としての印刷物ではなく、付加価値のある印刷物の製作をできるかどうか、そしてそれを作り出すための体験そのものをコトとして喜んでもらえるかどうか。新たな挑戦をしていきます。はじめのうちは色々とご不便をお掛けするかと存じますが、どうぞ色々と忌憚のないご意見を頂けましたら幸いです。

本年もみなさまにとって良い年になりますように。今年もどうぞよろしくお願いいたします。