あまり手書きをする機会のなくなってきた昨今ですが、人々のきれいな字への関心は薄れるどころか強まってきているような気さえします。
機会が少ないからこそ、その少ない機会にきれいな字を書きたいということなのかもしれません。
そこで、書道歴十数年の素人が、「こうやったらなんかうまく書けるんじゃない?」な感じで、
ゆるーく美文字への道を語ってみたいと思います。
今回は第一弾。
文字に対するバランス感覚を持つ!
グーグルで検索してみると、たっくさん美文字のコツが出てきますよね。
私もまだまだ修行中(?)の身なので、他の人が書いた美文字のコツをまとめた記事を見に行くのですが、
出てくるのはどれも字の一部分に対する説明で、字全体のバランス感を掴むコツってあまり載っていないですよね。
美しい字の形を知らないまま美文字を書くというのは、なかなか難しい気がします。
中には一文字一文字取り上げて解説しているものもありますが、
取り上げられてない文字以外はどう書けばいいの?ってなりませんか?私はなります(笑)
そこで、私がご紹介したいのは、文字の形をとる練習です。
まずこれを知ることで他の方が紹介するコツももっと吸収しやすくなると思います!
文字にも人と同じように決まったプロポーションがある!
人間は八頭身だとスタイルがいいと言われますよね。
文字にもそれぞれ決まった形やバランスがあって、これを守るとスタイルのいい字が書けるというわけなのです。
ではでは、さっそく実践してみましょう。例えば、漢数字の「三」。
画像の赤線のように、漢字のはしっこを点ととらえて、点つなぎをする要領で漢字を囲んでいきます。
すると、二画目が一番短く、三画目が一番長くなっていることがわかりましたね。
「三」は、ボンキュッボン(古い!)が抜群のスタイルの条件なんです。
余談ですが、一画目と三画目はほんのり内側に反らすとさらにイケメンになります。
もっというと、全体的に右上がり気味に書くと、それはもう絶世の美女です。クレオパトラです。
なんとなく、私のお伝えしたいことは伝わりましたでしょうか?
ひたすら眺める!文字のいいところ探しをする!
ドリルとかを買ってそこに書き込むのがいいと思いますが、新聞を読む時なんかに、
見出しのような大きめの字を囲んで、記事を読むついでに字のバランスを眺めてみるのもアリだと思います。一石二鳥ですし。
あとは、ネットできれいな字をあさって、それを囲ってみるとか。
とにかくいっぱい眺めて、いっぱい特徴を探してください。
で、忘れないように見つけた特徴を書き出すこと。
美文字のコツはこういったポイントを抽出したものになりますが、
コツだけを説明されてもイマイチピンとこない気がするんですよね。
まずは自分で全体をとらえる力をつけると、細部にも気を回しやすくなります。
今回ご紹介した文字を囲んで眺めるというやり方は、高校の書道の授業で習いました。
当時はそんなことをしなくてもひたすら書いて練習した方が早いと思っていて、わりとないがしろにしていました(笑)
でも、数年たってふとこのやり方を思い出して、そのときはじめてこれの良さに気がついたんですよね。
ひたすら練習するってったって、形を正確にとらえられてないものをどうやって真似るんだよ、と。
それからは緻密にお手本を観察するようになり、文字も私も成長し、書道がもっと楽しくなりました。
なので、皆さんも騙されたと思って一回やってみてください。
「ここがちょっとこっちより長い!」とか、「点はこの線とこの線の延長線上に打たれている!」とか、
まちがい探しをするような感覚で、楽しんでみてください。
この次はどうするの?というのはまた次回に。