こんにちは、むーすです。
・・・から始めることに飽きてきたので、そろそろやめるかもです。
自分の頭で考えて働く、ということ
先日、荒川さんとともに、私の入社してから半年の働き方について反省していたときのこと。
一冊の本を手渡されました。
タイトルを『なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?』といいます。
あーたしかに。なんか偉い人ってゴルフ行ってるイメージあります。
どうしてなんでしょう、気になりますね。
でも、今回読むように指示されたのはそれについてではなく、全13話の中の一つのみ。
第8話の「『自ら動く新入社員』と『指示待ちベテラン社員』」です。
なんだかグサッとくる見出しです。
たった8ページのこのお話に、できる社員とは何か?がつまっていました。
『なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?』に学ぶ、できる社員の何たるか
物語はこうです。
会社に勤めること20年のベテラン男性社員が社長に
「新入社員のアンが自分より多くの給料をもらっているのはなぜですか。
彼女とは同じ仕事をしているし、私の方が長く働いているのに」
と詰めよります。
それに対して社長は返事をすることなく、社員に
「たった今港につこうとしている漁船の船員と話し、
私の興味を引きそうなものがないか見てきてくれ。」
と伝えます。
その指示に忠実な社員は1時間かけて、
「船には積荷が満載で母港に帰る途中。港に立ち寄ったのは食料と物資を補給するためだ」
という情報を手に入れてきました。
その後も「積荷を売る気があるか」「いくらなら売れるか」という指示の度に港に向かい、
指示通りの内容だけをこなし社長室に戻ってくる社員。
午前から取り組み、この時点で夕刻です。
結局「地元のバイヤーが20で買ってくれる。こちらと取引するにはその金額を上回る必要がある」
ということがわかりました。
最後、「この話をまとめる気はあるか?」という問いに対し、
「その気はあるので、明日行ってきます。そのときまでに漁船が発っていなければ。」
と答えます。
ここで社長はアンを呼び出し、ベテラン社員に出したものと同じ指示を出します。
アンは漁船の船長だった夫を難破事故で亡くした女性です。
船乗りの心を掴む方法を心得ており、ベテラン社員が時間をかけて行った交渉を、
わずか1回、30分で済ませてしまいました。
それだけでなく、
「バイヤーと同じ20で買い取るが、今日中には市場の男連中に積荷を降ろさせるので、
明日には積荷なしで出港できる。積荷がないと早く帰れるし、売る心配もいらないし、燃料も節約できる」
と漁船の船長にメリットを提示し、
「今日中にまとまるならこの話に乗る。今回うまくいけば今後も取引を続けてもいい」
と言わせ、ここまでをまとめて社長に報告しました。
社長はこれを了承し、一連の流れを目の当たりにした社員はリストラを受け入れるしかありませんでした。
この物語の締めくくりには、こう書かれています。
あなたの長年の経験を活かすことは
あなたにしかできない。
業績のよい悪いを決めるのは、
あなたの上司ではなく、あなた自身なのだ。ー『なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?』(2007)
指示待ち新入社員はこんなことを考えながら働いています。
私の拙い要約でも、ベテラン社員のダメっぷりと、アンの有能っぷりは
十分にお伝えできたかと思います。
とにかく指示をもらえないと動けないベテラン社員と、
言われなくても自分で考えて行動するアン。
この物語の前に、
「会社に貢献する人間には年齢、性別、家庭環境などは関係なく
高く評価される」との記述がありました。
年齢のいった仕事のできない男性社員と、
おそらくまだ若いであろう仕事のできる女性社員という対比は、
現代社会への皮肉も含まれているような気がします。
それはそうと、この物語を読んで「ウッ・・・」となった私は、指示待ち新入社員です。
自分の頭で判断できないので、すぐに指示を仰いでしまいますし、
これから自分でやるべき仕事がなにかを見つけ出すこともできていません。
私は自分に自信がないですし、自分のことを信用していません。
何かを考えるときはいつも、
こんな自分の頭から出てきた考えは合っているはずがないだろう、
と自分で否定するところから始まっています。
だから、すぐに人に聞きたくなるし、指示をもらうことで安心するんですよね。
荒川さんには、
「自分に自信を持つには成功体験を地道に積んでいくしかない」という風に言われています。
私には仕事で成功するというのはまだ遠い話で、日頃から自分の中から生まれる発想について
「自分でも正しいことを思いつくことができるんだ」と思える回数を増やしていくことから
始めていく必要があるなあと思います。
というか、ここを乗り越えないと次に進めないというか。難儀な性格です。
これを読んでくださっている方のまわりにこんな感じの人がいれば、
その人も自分に自信がないのかもしれません。
何が言いたいのかはっきりしなくてイラッとさせることもありますが、
そこで叱られると萎縮してしまい、負のループに突入してしまいます。
お世話をかけますが、できれば落ち着いて話を聞いてあげてください、と私からのお願いです。
と、今はこんな感じなので、アンのようになりたいと思いながら、ベテラン社員の肩を持ちたい気持ちがあります。
ただ、私は漁船の船長だった夫もいませんし、会社に入りたてのただ社員です。
アンが有能なのは言うまでもないですが、私みたいになんの経験もなくないベテラン社員が長年の経験を活かせず、
私と同じような仕事ぶりってさすがにマズいですよね・・・とここでベテラン社員のことを突き放してみます(笑)
おわり
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