見識を広げるために毎月一回はセミナーに参加したいと思っている、むーすです。
今回はその試みを始めてから一回目のセミナーをレポします。
エクスペリエンス・マーケティングセミナーに参加してきました
「参加すると言ってもどの人のどんな話を聞けばいいんだ!?」とさっそくここでつまるむーす。
そこで荒川さんにヘルプを出し、おすすめされたのが藤村先生の講演会でした。
大阪産業創造館でお安く聴講することができました。
藤村先生の提唱するエクスペリエンス・マーケティングとは、「モノ」ではなく「体験」を売るマーケティングのこと。
モノが溢れかえっている世の中では、もはやこだわりやスペックは価値を持っておらず、それだけでは人々は消費してくれないというのです。
メーカーの立場としては、「この商品のここがすごいんです!」とか「ここを見て!」と言いたくなるところなのですが、消費者の心はそれでは掴めない、と。
ここで、自分の消費行動を振り返ってみました。
私は最近になって夢の一人暮らしを始めたのですが、とにかく食器にはこだわっていて、ひたすら鳥モチーフの食器を集めています。
ただ鳥が印刷されているシンプルなものから、お皿のかたちそのものが鳥になっているものまで様々です。
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さっぱりとした白地にくっきりとした紺のイラストがよく映えます。
メーカー問わず動物柄が多いのも嬉しいポイント。
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シンプルなお皿はともかく、鳥形のものは正直言って使い勝手が微妙なのですが、それでもお気に入りなのは、これを使うとテーブルが一気に華やかになるからなんですよね。
たっぷり入るお皿や汚れが落ちやすいお皿なんかもありますが、私にとってはそんなスペックはわりとどうでもいいんです。
もちろん便利に越したことはないはないのですが、それよりも自分の気分を上げてくれるかどうかで選びたい。
一人暮らしの食事っておざなりになりがちだと思うのですが、それをおしゃれでかわいい食器を使うことで楽しいものにできればもっと毎日が充実すると思っています。
だから、お皿の例だと「何人前が一気に盛れます!」とか「こんなお料理の盛り付けにぴったりです」とかアピールされるよりは、実際に食卓で使用している写真が一枚あればそれでいい。
我が家でこの食器を置くとどんな風になるかな、楽しいかなって自分に置き換えて想像して、しっくりくれば買います。
その商品を手に入れることでその先にどんな体験が待っているのか、感情に訴えかけてくる方が勝ちます。
でも商品にあわせて的確な方法で消費者に語りかけるのってなかなか難しいですよね。
講演で実例を聞いているとなるほどと思うのですが、それを自社商品に落とし込むとなるとこれまた難しいです…。
「3つのF」でモノを売る時代
今回の主題はこちら。
「3つのF」とは「Friend(友達)」、「Family(家族)」、「Follower(フォロワー)」を指します。
消費行動を行う時には友達や家族などの口コミや、ツイートを見て判断するということです。
自分自身にあてはめてみるとどうでしょうか。
友達がいいって言ってたから、フォロワーさんが絶賛してるから行ってみた、買ってみたということがあるのではないでしょうか。
知らない人の営業文句よりも、身近な人の口コミの方が消費の上での意思決定で大きな意味を持つんですね。
また、人は姿の見えないものを警戒します。
例えば、美容院。
ネットで美容院のホームページを見ると、スタイリストさんが顔出ししていることが一般的です。
これは顔も名前もわからない人に髪を切ってもらうことが怖いから、警戒心を解き親しみを持ってもらうのに有効だそうです。
レストランなども、看板等で料理長が顔出ししてお店について親しげな文体でPRしておくだけでも、お客さんはたくさん入るようになるとか。
人におすすめするくらいなんだから、どの商品も一定以上のクオリティがあるはずと信じますし、この人がそう言っているんだから、というのが決め手になるんですね。
人にモノを売るということ
誰しも会社員である前に一人の人間なのに、モノを売る立場になるとそれがすっかり抜け落ちてしまうのが不思議です。
自分も一消費者として、買い手の目線からお客様に商品を届けていけるようになりたいものです。
セミナー当日のことについて藤村先生もブログを書かれています。
私の拙い説明では伝わらないことがたくさんあるので、ぜひご本人のブログもご覧ください。
もっとよく知りたいという方に。
藤村先生の最新刊です。
日本経済新聞出版社
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実は今水面下で自社サイトの1ページをリニューアルするために準備しています。
見る人はどんな情報を求めているか、その商品を通してどんな豊かな体験を提供できるのかを常に考えながら作っています。
来月には公開する予定なので、お楽しみに!