南大阪のターミナルは当分阿倍野を中心に回るか

PRも上手だけれど、再開発のタイミングが合った、というのがミソのよう。

売上も絶好調のハルカスのようですが、

“ハルカスで売り上げも高く 近鉄百貨店 営業利益、過去最高に”

実際にビジネスをしていても肌感覚でも感じます。

とにかく物量が欲しい、悪くないものを置いておけば売れる、というような

東京みたいな物の仕入れ方をしている店舗を、関西では初めてじゃないか、

というくらいの感覚で見させてもらいました。

ハルカスの部分開業からの全面開業でどうなるかと思っていましたが、

先行で2011年にオープンしていたキューズモールの相乗効果も絶大。

10年位前には小汚い(失礼!)商店街の裏道みたいだった地域が

一気に109が入るようなモールに様変わりしたわけですから。

東急不動産の関西初出店という幸運も重なって、

沿線の若年層の需要を一気に取り込んでいます。

2008年にandが出来た時には、この規模ではどうしようもないなと思っていたのに、

2011年にキューズモール、2014年にハルカスと、

ここ6年で阿倍野は全く違う街に生まれ変わりました。

北大阪から市内にかけては、京阪神間の競争にさらされますが

南大阪地区はもはや阿倍野の独壇場。

近鉄南大阪線沿線以外にも、

中百舌鳥乗り換えの南海沿線住民も御堂筋線に乗ってやってこれるので

相当重宝していると思われます。

このへん数字で見たかったのにうまい統計資料がなくて残念!

天王寺に直接乗り入れている

近鉄南大阪線の沿線、JR阪和線の沿線

中百舌鳥から御堂筋線乗り換えの南海高野線の沿線

市町村をピックアップしていくだけで

堺、河内長野、大阪狭山、松原、羽曳野、藤井寺、富田林

和泉、岸和田、柏原、太子、高石、泉大津、忠岡、貝塚、熊取、泉佐野…

ざっくり人口を足してみて230万人強。

(もし抜けてる地域があったら、ご出身の方、大変申し訳ありません。)

実際は大阪市内など商圏はもっと広いでしょうし、

この間に競合がほぼいないというのは非常に強力です。

(もっとも、各市区町村の地場の経済がどうなるかは不透明ですが…。)

平日昼間のハルカスの展望台チケット売り場の様子がこちら。

写真


建物の外まで行列。

中国、韓国系と思われる外国人観光客も多く、

大阪の観光=ハルカス、の図式は当分揺るがないのでしょう。

私がよく行っていた10年位前のの面影はほとんどありませんが、

新たな大阪の顔になりつつある天王寺、阿倍野地域、

今の景気の勢いを感じに行くにはとても良い地域です。

近鉄には球団がなくなっても、どうしても愛着をもってしまうワタクシ。

良いターミナルに育てていってほしいなと思います。

一度旬のうちに観光にいらしてみてはいかがでしょうか?

大阪でもできること、のヒントがあるような気がしています。

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株式会社ロンド工房 クリエイティブディレクター。商品の企画、製造、営業を行っている。てちょけん会長、ステラボP、K3事務局長など。