【後編】スケールの大きさに圧倒される!ブリューゲルの「バベルの塔」展に行ってきました。in大阪 国立国際美術館 

「バベルの塔」展見てきたよ!って書いておきながらバベルの塔に一切触れなかった前編はこちらです。

後編はいよいよバベルの塔!
見た者の心をグッと鷲掴みにする作品の魔力が、そこにはありました。

かわいい?気持ち悪い?ヒエロニムス・ボスの描くモンスターたち

ヒエロニムス・ボスの作品は初めて見るので、館内の説明書きを一生懸命読みながら観覧していました。
彼の作品には、足が生えた魚、頭と足しかない頭足人、樹木のような体を持つ樹木人間など、ユニークもユニークなモンスターが登場します。
中にはどういう意図を持って描かれたのかわからないものもあるとか…。
国語の文章題でも、「このときの作者の気持ちを考えなさい」という問題がありますが、その文章題の作品を書かれた方は「問題文にあるようなことは別に考えてないのになあ」ってことがあるみたいですね。
絵画についてもそれと同じことが起こってるのかもしれませんよね。
つまり本当に何も考えていないということもありうるのかも?
それはそれで楽しくて私は好きです(笑)

ヒエロニムス・ボスの作風を汲むブリューゲル

ヒエロニムス・ボスは没後爆発的に人気が出た時期があったようです。
実際に、館内にも模倣作品がいくつも展示されていました。
ブリューゲルもヒエロニムス・ボスに影響を受けた画家の一人だったようで、奇っ怪なモンスターを描いた作品にそれを感じ取れます。
特に注目されているのが『大きな魚は小さな魚を食う』です。
意味としては弱肉強食が近いようですね。
陸に揚げられた大魚がたくさんの小魚を飲み込んで、さらにその小魚もまた小さな魚を飲み込んでいます。
でもその大魚は人間にお腹を捌かれています。
大魚にとっての「大きな魚」は人間だったということでしょうか。

その後ろで一人すたこらさっさと魚を加えて立ち去る魚人間が。
漁夫の利というか、なんというか(笑)

実はそのちゃっかりさん、展示会のマスコットになっています。
名はタラ夫。名字はフグ田…ではないようです。
原画にはないすね毛が付け足されています。汚い(笑)

でもおとぼけ顔はかわいい。

展示会場内は撮影禁止ですが、このタラ夫がいるお土産売り場は撮影OKです。

トリをつとめるのは主役の「バベルの塔」。圧巻です

さて、一番最後に待ち構えるのは今回の目玉、「バベルの塔」。
バベルの塔とは、旧約聖書に登場する巨大な塔です。
同じ言葉を持ち、皆で天まで届く巨大な塔を建てはじめた人々。
それを見た神は彼らの言葉を通じないように、そして世界の各地に散らせてしまいました。
ついには塔が完成されることがなかったということです。

バベルの塔はブリューゲル以外にもたくさん描かれて来たようですが、ブリューゲルの描き方のスケール感は随一のもののようです。
また、ブリューゲル自身も3度バベルの塔を描いているそうですが、今回来日したものはそのうちの一つです。
大変描き込みが細かく、人物の描写に至っては3mmにも満たない大きさです。
それなのに、塔を建設する人々の営みがありありと伝わってきます。
塔の下層の煉瓦がすっかり色あせ、上層の煉瓦は赤々としているところに積み重なった年月の長さを感じました。
こちらは展示会場最後の撮影OKスポットに置かれていたパネル。
東京と大阪での開催ということで、比較対象には東京タワーと通天閣が。
高さのみならず、外周も相当な大きさです。

もっとゆっくり見たかったんですが、次の方が待っているのでそこそこで退散しました。

お土産も充実。大友克洋とのコラボグッズも

『AKIRA』で知られる大友克洋さんが、バベルの塔の内部を描いた『INSIDE BABEL』。
こちらは展示会場に入る前に見ることができます。

ブリューゲルが塔の内部を描いたなら、というコンセプトで大友さんの独自の解釈を加えながら書かれた作品のようです。

その他にも、モンスターたちをグッズ化した商品が売場にはたくさんあります。
奇妙で気味の悪いモンスターたちなのですが、グッズになるとなんかかわいいかも…?

ということで記念に買っちゃいました。
バベルの塔のクリアファイルとハンカチ、タラ夫の元になったモンスターとなんか鳥っぽいモンスターのポストカード。
特にハンカチは今治産で生地がしっかりしてるのに550円。これは安い。

そんな感じの「バベルの塔」展でした。
面白かったのでおすすめします!
一つアドバイスするとしたら、大変細かい絵が多いので単眼鏡や双眼鏡があると2倍3倍楽しめそうですよ。